おわら風の盆 2017年情報

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富山を代表するお祭りといえば、『おわら風の盆』が頭に浮かぶ方が多いのではないでしょうか?

毎年たくさんの観光客が訪れる大きなお祭りで、風の盆が始まると全国ニュースに載ったりもしますね。

 

印象的なのは、『胡弓の哀調を帯びた旋律と越中おわら節、それにあわせて静かに踊る編笠を深く被った踊り手たち』でしょうか?

 

そんな風の盆ですが、いったいどんなお祭りなのでしょうか?

 

おわら風の盆 どんなお祭りなのか?

おわら風の盆は毎年9月1日~9月3日にかけて、富山県の南部に位置する富山市八尾(やつお)町で行われるお祭りです。

おわら風の盆 歴史

●「おわら」の起源について

おわらの起源は、江戸時代の元禄期にさかのぼると伝えられている(『越中婦負郡志』)。それによると、町外に流出していた「町建御墨付文書」を町衆が取り戻したことを喜び、三日三晩踊り明かしたことに由来するのだという。

出典:ウィキペディア

「町建御墨付文書」を取り戻したのが元禄15年(1702)3月と言われており、この期間はどんな賑わいもお咎めなしということで、春祭りの三日三晩は三味線・太鼓・尺八などの鳴り物と俗謡・浄瑠璃などを唄いながら賑やかに仮装して練りまわりました。この春祭りをきっかけに盂蘭盆会(うらぼんえ/旧暦7月15日)にも歌舞音曲で練りまわるようになりました。

これがやがて、二百十日の風の厄日に風神鎮魂を願う「風の盆」と称するお祭りに変わり、現在も行われている9月1日~3日になったと伝えられています。

「風の盆」の由来ですが、富山では休みのことを「盆(ボン)」と呼ぶ習わしがあったと言われています。種まき盆・植え付け盆・雨降り盆などと呼ばれるものがあり、風の盆もその「盆」から来ているのではないかとも言われています。

「おわら」に関する説もいくつかあります。

  • 江戸時代文化年間の頃、芸達者な人たちが七五調の唄を新作していたが、唄の中に「おわらひ(大笑い)」という言葉を差し挟んで町内を練りまわったのがいつしか「おわら」と歌うようになった説。
  • 豊年万作を祈念した「おおわら(大藁)」を指す説。
  • 小原村の娘が唄い始めたらカという小原村説。

 

おわら風の盆 11町内とおわら保存会

おわら風の盆は、「旧町」(東新町・西新町・諏訪町・上新町・鏡町・東町・西町・今町・下新町・天満町)の10町内と旧町内外から移り住んだ人たちからなる「福島」の合計11町内で行われます。

11町内全てに「おわら保存会」があり、その各町の代表者で構成されているのが「富山県民謡 越中八尾おわら保存会」となります。この「富山県民謡 越中八尾おわら保存会」を本部、各町を支部と呼びます。

「富山県民謡 越中八尾おわら保存会」では、伝統芸能の保存と継承を目的に技量向上の支援、後継者の育成や派遣、新しい歌詞の募集・選定や歴史研究などが行われています。

 

おわら風の盆 伴奏

おわら風の盆は、おわら節の唄い手とともに地方(じかた)として胡弓・三味線・太鼓の伴奏と囃し方の囃しが雰囲気を作り上げています。

特に胡弓が入る民謡はめずらしく、胡弓の悲しげな響きを加えることで、民謡に独特の味わいが生まれています。

また、民謡には珍しく、唄と唄の間に印象の違う合いの手といわれる間奏曲を演奏しますが、これも哀調を醸し出すひとつの効果といわれています。

囃しは、唄いだしのタイミングを担っています。踊りの種類によって囃すタイミングが違うため、楽器ならびに唄・踊りを熟知する必要があります。

 

おわら風の盆 踊り

おわらは「豊年踊り(旧踊り)」と「新踊り」に分類されます。

■豊年踊り

豊年踊りの所作は農作業をしているところを表現した踊りで、老若男女を問わず誰でも楽しむことの出来る踊りであり、風の盆開催中の輪踊りなどは観光客も参加して踊ることができます。

他にも市が観光客に向けて行う「おわら講習会」や富山県内の学校の運動会などで取り入れられているのもこの豊年踊りになります。

豊年踊りには、唄と唄の間に踊る素踊りと唄の上の句に入れる宙返り、下の句に入れる稲刈りの所作がありますが、素踊りのみで踊られることもあります。

後に「新踊り」が振付けられたことから、こちらの豊年踊りは「旧踊り」と呼ばれるようになりました。

 

■新踊り

新踊りは「男踊り(かかし踊り)」と「女踊り(四季踊り)」に分かれます。

男踊りの所作は「農作業」を表現しており、所作は振りを大きく、勇猛に踊ります。

女踊りの所作は「蛍狩り」を表現しており、艶っぽく、上品に踊るのが良いとされています。

新踊りは、昭和初期に富山市八尾町の開業医 川崎順次(越中おわら保存会初代会長)と親交のあった日本舞踊家 若柳吉三郎によって振付けられたもので、主に舞台演技用の踊りである。

もともと女踊りにだけ唄にあわせた四季の所作が入っていましたが、近年では男女でペアを組んで妖艶な所作を入れるなど各町内ごとにいろいろな改良もなされています。

 

おわら風の盆 めずらしい特色

おわら風の盆は11町内(支部)が自分の町を中心にそれぞれ自主的に行っているため、11町内(支部)が一堂に会することはありません。

民謡「越中おわら節」の演奏・踊りは基本的に共通していますが、町内によっては唄や踊りに昔ながらの特徴をのこしているところもありますので、各町を訪れてその違いを楽しむこともできます。

おわら風の盆 本祭・前夜祭

おわら風の盆 本祭(平成29年度)

開催期間:9月1日(金)~9月3日(日)

■「おわら演舞場」での演舞会について

各町内(支部)と八尾高校郷土芸能部の計12団体が持ち回りで、約20分に渡って演舞を披露します。(有料/雨天中止)

※ペット同伴不可

会場:富山市立八尾小学校グラウンド

日時:9月1日~3日 午後7時~午後8時35分

料金:指定席3,600円
   自由席2,100円

公演が中止の場合は、チケットの購入販売店にて払い戻しできます。

出演支部

時間 9月1日 9月2日 9月3日
午後7:00~7:20 東新町 福 島 八尾高校 郷土芸能部
午後7:25~7:45 天満町 西新町 下新町
午後7:50~8:10 鏡 町 諏訪町 東 町
午後8:15~8:35 今 町 西 町 上新町

 

■町流し・輪踊りについて

各町内(11支部)が決めたコースで町流し・輪踊りが行われます。(降雨時は行われません)

9月1日~2日:午後3時~午後11時まで(うち午後5時~午後7時は夕食・休憩)
9月3日~3日:午後7時~午後11時まで

写真等の撮影については、フラッシュ撮影を禁止としている町内(支部)もありますので、ご注意ください。

※演舞場出演中・待機中の町内(支部)は、踊っていません。出演していない町内(支部)へ行くと町流しを見られる機会が増えます。

 

■おわら踊り方教室(有料)について

会場:八尾曳山展示館(越中八尾観光会館)

日時:9月1日~3日 午後2時~午後4時

料金:大人500円、小人300円(団体20名以上割引あり)

※参加人数が多数の場合、参加できないこともありますのでご注意ください。

 

おわら風の盆 前夜祭(平成29年度)

開催期間:8月20日(日)~8月30日(水)

■前夜祭「おわらステージ」について

8月20日~8月30日の期間中全日開催されます。(有料・限定500席/雨天決行)

会場:八尾曳山展示館(越中八尾観光会館)

開場:午後5時30分

開演:午後6時30分~午後7時50分

料金:1,500円(自由席/併設されている曳山展示館の見学もできます)

内容:おわら風の盆紹介映像の上映・踊り方解説・おわら踊り鑑賞

 

■輪踊り・町流しについて

8月20日~8月30日の期間中全日開催されます。(雨天中止)

時間:午後8時~午後10時

11町内の中から毎晩1町内(土曜・日曜は2町内)が持ち回りで、町流しや輪踊りを実施します。

輪に入って踊りに参加することも可能ですが、その際は必ず指示に従ってください。

※フラッシュ撮影は自粛してください。ドローンの使用は禁止です。

各町内の日程(平成29年)

開催日 開催支部 前夜祭会場
8月20日(日) 東町 東町通り
8月21日(月) 下新町 下新町通り
8月22日(火) 西新町 西新町通り
8月23日(水) 今町 今町通り
8月24日(木) 上新町 上新町通り
8月25日(金) 福島 ふれあい広場・駅前通り
8月26日(土) 諏訪町/上新町 諏訪町通り/上新町通り
8月27日(日) 西町/鏡町 西町通り/鏡町通り
8月28日(月) 鏡町 鏡町通り
8月29日(火) 天満町 天満町通り
8月30日(水) 東新町 若宮八幡社・東新町通り

 

おわら風の盆 駐車場

本祭と前夜祭とでは駐車場に指定されている場所が異なりますのでご注意ください。

おわら風の盆 本祭駐車場

場  所:富山市八尾スポーツアリーナ/八尾ゆめの森テニスコート駐車場

対象車両:一般車(1台) 1,000円
     自家用マイクロバス(1台) 10,000円

駐車場から会場付近までシャトルバスでの送迎があります。(有料 500円/1名)

[行き]9月1日~2日は午後3時~午後9時まで、9月3日は午後5時~午後9時まで

[帰り]9月1日~3日とも午後11時で運行終了

 

おわら風の盆 前夜祭駐車場

場  所:富山市役所富山市八尾総合行政センター 町民ひろば

対象車両:一般車両(1台) 1,000円
     バス(1台)   5,000円

 

おわら風の盆 町内(支部)紹介

東新町(ひがししんまち)

旧町の中で一番高台に位置する町。戸数が支部の中で最も少ない町でもあります。

この町の一番の特徴は、この町の少女だけが「赤いたすきがけの田植え姿(早乙女姿)」で踊ります。

かつては八尾町の主産業であった養蚕の蚕を奉った蚕宮「若宮八幡宮」があり、この境内で行われる前夜祭には独特の雰囲気があります。

 

西新町(にししんまち)

東新町と同じく高台に位置する町。東新町とともに「新屋敷(しんやしき)」とも呼ばれます。

昭和後期まで、漆師屋・豆腐屋・履物屋・古道具屋・接骨院・駄菓子屋など多数の商店がありました。

裏の高台には瀬戸様公園があり、前夜祭期間中はおわらの練習場として活用されています。

勇猛で切れのよい男踊りが特徴です。

 

諏訪町(すわまち)

昭和61年に町道諏訪町本通り線が「日本の道百選」に選ばれました。以来、電柱を地下に埋め、通路を石畳にするなどの工事が行われ、それに併せて町民も家構えを町並みに合わせるなど町民を上げての景観保全に努めています。

東新町へと続く緩やかな坂道に淡い光をまとったぼんぼりが並び、道幅が狭いことが幸いし両端に建つ家並みにおわらの音色が反響することが、おわらの印象をさらに深くします。

 

上新町(かみしんまち)

旧町の中で最大の商店街で、広い道幅を最大限に利用した「大輪踊り」が名物となっています。

「越中八尾観光会館(曳山展示館)」があるのも上新町で、会館前の「蔵並通り」と呼ばれる土蔵が立ち並ぶ通りは、雰囲気のある通りとなっています。

 

鏡町(かがみまち)

かつて花町だった鏡町にはおわらの踊りにも当時を思わせる芸鼓風が残っており、艶やかさと華やかさに定評があります。

新建坂(しんだちざか)の石段、おたや階段の階段下にある広場では、輪踊りや舞台形式の踊りが披露されます。

また、おわらの歌詞に読まれている「おたや地蔵さん」は新建坂の上にあります。

 

東町(ひがしまち)

大店の並ぶ「旦那町」と呼ばれたところで、西町や上新町とともに八尾の経済と産業の中心となっていた町であり、おわらの名手 江尻豊治氏やおわら保存会初代会長 川崎順二氏を生んだ町でもあります。

越中おわら中興の祖と呼ばれた川崎順二氏の生家は現在「富山市八尾町おわら資料館」となっています。

この町には大きな駐車場を利用した露天エリアがあります。

 

西町(にしまち)

東町と並び八尾町の経済と商業の中心として発展した町です。

老舗の旅籠や造り酒屋・呉服屋・禅寺や金比羅堂が並び今でも当時の面影を残しています。

町の西側には石垣がそびえる急傾斜地区があり、井田川沿いから眺める石垣の光景は圧巻で、観光スポットにもなっています。

 

今町(いままち)

八つ尾町の古刹「聞名寺」の正面に位置する町です。八尾町の東西両町の中心に位置することから以前は「中町(なかまち)」と呼ばれていました。

今町は戸数が少ないため、一家総出でおわらに参加したり、「今町おわら後援会」を組織して結婚や引越し等で今町を離れた方もおわらに参加できる体制をつくり行事の運営に取り組んでいます。

 

 

下新町(したしんまち)

八尾町の鎮守社「八幡社」のある町です。下新町は越中八尾駅から坂の上にある旧町中心部へ続く道ともなっているため、観光客らの通行量が多く混雑しています。

そのため、風の盆期間中は八幡社の境内に舞台を設け、夜はこの舞台での踊りを中心に行事が行われます。

鳥居を背景に色鮮やかな衣装が夕闇に照らされて踊る鮮やかな赤い浴衣が夕闇に照らされて踊る姿は幽玄な趣を醸し出します。

 

天満町(てんまんちょう)

東西北を川に囲まれた町で、かつては川窪新町とよばれていました。明治23年に「天満町」へ改称しました。

この町には「川窪(こくぼ)おわら」と呼ばれる唄い方が残っています。上句の途中で中断し『こらしょっと』という囃子が入ってつなぎ、音程を下げて再び力強く唄い継ぐ独特のおわらです。

 

福島(ふくじま)

旧町から移り住んだ人たちを中心として結成された最も新しい支部です。歴史は浅いが、最大のおわら人口を誇る支部になります。

越中八尾駅が支部内となることから、風の盆期間中は駅横の特設ステージで、ステージ踊りや、始発列車を見送る「見送りおわら」が行われます。

参考:越中八尾おわら保存会

最後に

各町内(支部)ごとに特色のあるおわらをみられるようですので、おわらを見に行かれる際はひとつの場所にとどまるのではなく、坂の町の風景も堪能しながら少しずつ移動しつつ、できるだけたくさんのおわらを見るのがいいようですね。

ただし、本祭中はたくさんの人手が予想されますので、お連れ様とはぐれたりしないようにご注意ください。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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