犬や猫にマイクロチップは必要?

cat9V9A8987_TP_V

ペットを連れて病院に行けば、マイクロチップの必要性を謳ったポスターが貼ってあったり、また、たまにメディアでも話題にでていますが、マイクロチップはなぜ必要なのでしょう。

マイクロチップの利点はペットの身元証明が確実にできることですが、ポスター等に載ってる画像を見ると予想より大きい?

なんらかの理由でペットと離れ離れになり、どこかで保護された際に、確実に身元証明ができるメリットは理解できますが、健康なペットの体内にマイクロチップを入れて何か健康被害が起きないか不安に感じる方も多いと思います。

マイクロチップ、本当はどうなのでしょうか?本当にメリットしかないのか、デメリットはないのか調べてみました。

 

マイクロチップ装着に関する法律

平成24年9月5日に改正動物愛護管理法が交付され、平成25年9月1日より施行されましたがその中に、下のような記載があります。

(マイクロチップの装着等)
第十四条  国は、販売の用に供せられる犬、猫等にマイクロチップを装着することが当該犬、猫等の健康及び安全の保持に寄与するものであること等に鑑み、犬、猫等が装着すべきマイクロチップについて、その装着を義務付けることに向けて研究開発の推進及びその成果の普及、装着に関する啓発並びに識別に係る番号に関連付けられる情報を管理する体制の整備等のために必要な施策を講ずるものとする。
 国は、販売の用に供せられる犬、猫等にマイクロチップを装着させるために必要な規制の在り方について、この法律の施行後五年を目途として、前項の規定により講じた施策の効果、マイクロチップの装着率の状況等を勘案し、その装着を義務付けることに向けて検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ずるものとする。(附則第14条関係)

マイクロチップの装着を義務付けることに向けて検討を加え、措置を講ずるものとするとあります。今現在はまだ義務化はされていないようですが、義務化に向けて進めていくということのようです。

 

マイクロチップとはどのようなものなのか?

マイクロチップは、直径2mm、長さ役8~12mmの円筒形の電子標識器具で、外部は生体適合ガラスで覆われており、内部はIC・コンデンサー・電極コイルからなっています。

マイクロチップには、それぞれ固有の番号15桁を書き込んだ超小型集積回路(IC)が封入されており、この番号を専用の読み取り器(リーダー)によって読み取ることが出来ます。

犬は生後2週齢、猫は生後4週齢から装着が可能になります。

マイクロチップについて以前は規格が統一されておらず、そのマイクロチップに合ったリーダーでなければ読み取りができないなどといわれていたようですが、現在日本では4社から販売されていますが、メーカーに関係なくISO規格(国際標準化機構)のリーダーを使用すれば読み取ることができるようになっているようです。

※マイクロチップデータのコード体系はISO11784規格であり、通信方式はISO11785規格(読み取り専用)に準拠しています。

 

あくまでも、マイクロチップはリーダーを使用してコードを読み取り、コードに登録してあるデータに基づいて飼い主の下に連絡が入るということです。GPS機能など現在地を飼い主側が把握できる機能はついていません。

 

マイクロチップの注入方法

このマイクロチップを、専用の注入器(インジェクター)を使い、体内に注入します。このときに使用する針の太さは12G(ゲージ)前後になります。

なお、マイクロチップの注入は獣医療行為にあたるため、必ず獣医師が担当します。

通常、犬猫の場合は背側頚部(首の後ろ)の皮下へ注入するのが一般的。正常な状態であれば、体内で移動することはほとんどないといわれています。

痛みに関しては、普通の注射程度で、鎮痛剤や麻酔薬の必要がないと環境省のホームページに記載があります。

針の太さが12G(外径2.76mm)もあるし異物が注入されるのに注射の痛みと同程度というのは本当なのか自分的には疑問ですが、マイクロチップを注入される側にしかわかりませんよね…。2mmのものが体に入るときの皮膚組織に痛みもなかなかのものだと思うのですが、そういうことに関する記載があまりなされていません。

 

マイクロチップ 費用など

マイクロチップを注入するために必要な費用は、マイクロチップを注入する際にかかる費用として3,000~5,000円程度(動物病院による)に加えて、データの登録料として1,000円かかります。

データの登録料として1,000円かかると記載しましたが、これは「動物ID普及推進会議(AIPO)」にマイクロチップ番号と飼い主の名前・住所・連絡先などのデータを登録する際にかかる費用です。

登録した情報に変更(飼い主変更・連絡先の変更・死亡による削除など)がある場合は、忘れずに変更手続きをしてください。

 

マイクロチップ メリット

環境省ホームページにはマイクロチップを使用することのメリットとして、下のように記載されています。

迷子や地震などの災害、盗難や事故などによって、飼い主と離ればなれになっても、マイクロチップの番号をリーダーで読み取り、データベースに登録された情報と照合することで、飼い主のもとに戻ってくる可能性が高くなります。  ※リーダーは、全国の動物保護センターや保健所、動物病院などに配備されています。

 

マイクロチップ デメリット

飼い主の情報変更忘れ

せっかくマイクロチップを愛犬や愛猫につけても、引越し等で連絡先が変更になった場合に変更の手続きをしていなければ、愛犬・愛猫が万が一保護されたときに連絡が取れないという事態になります。

 

MRI検査に影響

日本獣医師会のホームページには、以下のような記載があります。

マイクロチップを埋込んでいても、レントゲン撮影(マイクロチップが写りますが)やCTスキャン操作は支障なく行えます。MRIの画像は乱れることがあり、一般の動物病院等にある磁束密度が0.5T(テスラ)のMRIでは影響はほとんどありませんが、1.5T以上になるとマイクロチップに内蔵されているフェライトコアの影響で画像の歪みが認められます。しかし、磁界によってマイクロチップから発生する力はごく僅かであり、動物の体内における影響は認められません。また、メモリの消去、変更等もなく、MRI使用後のマイクロチップ番号の読み取りに支障はありません。

MRIは強力な磁気を使って体内を診断する検査機器ですが、MRIの機種によっては画像に歪みが生じることがあるようです。マイクロチップがある周辺を検査したい場合等は少し不安に感じます。

 

健康問題

アメリカなど日本よりマイクロチップが普及している地域では、マイクロチップの装着がペットに悪影響を及ぼすという発表もされています。

マイクロチップは癌を引き起こす(英文)

マイクロチップ:ペットのオーナーはだまされている?(英文)

上記にリンクを貼った記事には、マイクロチップを利用した動物の注入部位に悪性の腫瘍が出来たり、神経性の障害を起こすなどの悪影響を引き起こすという発表もされています。

上記の記事の中には、「腫瘍の発症率は1%であったが、発症した動物のほとんどがその腫瘍の大きさや転移のために早期犠牲になった」と記載されています。1%はとても少ないように感じますが、100匹の中の1匹は発症すると考えると決して少ない発症率ではない気がします。

また、マイクロチップはアレルギー反応が起こりにくい生体適合ガラスなど拒絶反応を起こしにくい素材で作られてはいますが、アレルギー反応が全く起こらないとは限りません。

いずれにしても、まだ正式な発表もなされていないものですが可能性として覚えておくことがとても重要なことのように思います。

 

マイクロチップリーダーがないと読み取れない

インターネットで検索すると、マイクロチップを挿入できる病院の紹介や飼い主情報の登録の仕方、逆に保護した側が登録してある番号を検索し連絡をとる方法などは記載されていますが、では、どのようのマイクロチップの番号を読み取るのでしょうか?

全国の動物保護センターや保健所、一部動物病院などにはリーダーを置いてあるということですが、各施設の営業時間の問題やそこへ行くまでの時間や費用など、保護した側が負担をしなくてはいけない部分もあります。もう少し身近な場所にマイクロチップリーダーが普及していなければ、せっかくマイクロチップを利用しても十分に生かせるということにはならないのではないかと思います。

 

マイクロチップの不具合

実際に不具合が起きている事例があるようですが、これらは一般に公開されることはなくそのマイクロチップを使用している対象者のみに通知されただけのようでした。

  • マイクロチップの表面ガラスの亀裂
  • (亀裂の影響か)装着後、時間の経過と共に固体識別番号が読み取れなくなる

以上2点の不具合があったそうです。

このような状態のものを愛犬や愛猫の体の中にいれたままにしておきたくないものだと思います。しかし、マイクロチップを取り出すには『摘出手術』を受けなくてはいけないのです。

 

 

マイクロチップ まとめ

環境省のホームページにはメリットしか記載されていませんでしたが、やはりデメリットは存在していました。

愛犬や愛猫が、少なからず痛い思いをして異物を体の中に入れるのだと思うと、メリットよりもデメリットの方に目が行くのは当然だと思います。そこに発癌や神経系の麻痺が影響が発表されていたり、実際に不具合があったりすれば尚更です。

法律で義務化をする前に、メリットばかりを押し付けるのではなく、デメリットもきちんと公開し現時点での対応や改善点などを随時報告していくべきなのではないかと思います。

 

最後に…

法律上ペットは器物扱いのようですが、飼っている側からすれば大切な家族の一員です。その大切な家族が痛い思いをして入れたマイクロチップによって健康被害が出たり、不具合が出て摘出手術を受けなくてはいけないということはとても悲しいことです。マイクロチップ不具合の事例が一般公開されていないことからみても、とても軽視されているように感じてしまいます。しなくてもいい摘出手術を受けることがペットにとってどれだけ負担になるのか、そのようなことも含めて検討していただきたいものだと思いました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です